癒すCURE

癒す

私はこれまで「新しい心臓血管外科学の価値を創造する」ことを使命とし、手術の低侵襲化と同時に、臓器移植・補助人工心臓や再生治療などの最先端の治療を開拓し、患者さんに「最新・最良」の医療を提供していくことを目指してまいりました。今後は、医学・医療の枠を超えて、私にとって長い間、憧れの世界だった文化、芸術、人文・社会科学などを究める皆様と積極的に対話し、そこから生まれる新しい発想や価値を形にして、社会に還元していきたいと考えております。

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患者さんからの手紙

澤芳樹先生宛てに届いた患者さんからのお手紙をご紹介します。患者さんご本人からの許可をいただいて掲載します。

澤先生、○○○です。
3月いっぱいで、退職されるということで、先生長い間、本当にお疲れさまでした。
m(__)m
そして、これは、全国の先生にお世話になった方がみんな思っていることだと思いますが、先生、言葉に表せないくらい、ありがとうございました。

わたしは、2010年に△△大学病院から阪大病院に転院させてもらうことができて、
人工心臓をつけてもらいました。
最初はとくに環境や人に馴染めず、家族はいつも側にいてくれましたが、でもやっぱりいろんなことにものすごく不安があり恐かったです。

遠くの地で、故郷を懐かしく思い、いつ帰れるのか、みんなに会いたい、元気になりたい、わたしはどうなるのかな、複雑な気持ちで毎日が過ぎていきました。

斉藤先生や久保田さんも、外来の度に、なんとか元気づけようと笑わせてくれたり、九州弁を覚えて話してくれたり、先生方の気持ちにも救われました。
そして、澤先生の回診の時は毎回緊張で、先生の問いかけに、うまく症状を伝えれず、あーまた言えんかったー、とか、クリスマス回診では、勇気だして写真撮ってもらえばよかったとかの後悔が(≧∀≦)今でもあります。

でも、いつも澤先生は、患者さんみんなに優しく穏やかに話してくださって、わたしも、気持ちが沈んでピリピリしてる時でも、先生とお話しするといつも自然と気持ちが穏やかになっていたのを今でも、覚えてます。

ドナーの方、そして、澤先生、家族や先生方、たくさんの方のおかげで今があります。
移植ができた日から、九州に帰ってきてからも、たくさんの感動がありました。

病気になった中学生の頃から、

走ること、自転車にのること、我慢してたこといっぱいありました。
移植できて最初に見た朝日と夕陽は、こんなに素晴らしいものがこの世にあったかな、というくらい綺麗で感動し、
もう、乗りかたを忘れてた自転車にも17年ぶりに乗ることができ、好きなスポーツも、初めて仕事をすることもでき、ひとつひとつのささいなこと全てが身体の不安から感動に変わりました。

前までの、身体のしんどさ、息苦しさがなくなり、不安を感じず遊ぶことができる日が来るとは。
そして今年も、桜を見れることに感謝です。

両親や家族も、移植をすることができた喜びと、そして移植をした後も、体調管理がありますし、気をつけるべきことはありますが、
中学生からの、突然倒れたり、心不全の症状が改善されたこと、移植をすることができた感謝と嬉しさ、そして階段を普通に登ってるとこを見たりすると、感激してホッとするそうです。

九州にいる時も、澤先生が活躍されてる場面をドキュメンタリーやニュース、いろんなテレビを通して見ていました。
「あ!澤先生!と、そして改めて、とても偉大な先生に診ていただいたことを実感し、「わたし先生に診てもらったんやんなー、と、誇りに思い、どんどん進歩していく技術で、たくさんの方の生命が助かることが素晴らしいと思うと同時に、
たくさんの方が澤先生の医療技術や、人柄に救われたんだといつも実感していました。

先生、わたしも、一緒に移植できた仲間と同じように、これからの人生、何かをがんばったり、、何かを楽しんだり、
1番は、笑顔で元気に生きていきたいです。

澤先生、ありがとうございました。

※個人情報保護の観点から、個人名など一部伏せさて頂いています。