お知らせ

iPS細胞由来心筋細胞シートを用いた医師主導治験を大阪以外(順天堂医院)で初実施

2022.9.13

順天堂大学医学部附属順天堂医院(院長:髙橋 和久)心臓血管外科では2022年8月、大阪大学が主導する「虚血性心疾患を原因とする重症心不全に対するiPS細胞シート治療の治験(iPSOC-1)」の多施設共同治験として虚血性心筋症の患者さんへの移植手術を実施しました。術後の経過も良好で、まもなく予定の入院期間が終了し退院予定です。
澤芳樹教授(順天堂大学客員教授/大阪大学大学院医学系研究科特任教授)らの研究グループは、京都大学の山中伸弥教授と共同研究を開始し、ヒトiPS細胞を用いて重症心筋症患者の治療法の研究開発を進めてきました。2012年には、世界に先駆けてヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いて、ブタ虚血性心筋症*2モデル動物の心機能を改善できることを報告しました。また、2013年に国立研究開発法人 日本医療研究開発機(AMED) 再生医療実現拠点ネットワークプログラムに採択され、iPS細胞由来心筋細胞の液性因子の解析、レシピエント心筋と電気的・機能的に結合して同期拍動すること等、心機能改善に関するメカニズムの解析を進めてきました。さらに心筋細胞の分化誘導に用いる薬や製造方法を改良することで、ヒトに移植可能な安全性の高い心筋細胞を大量に作製、シート化することに成功し、ヒトでの安全性及び有効性を検証する医師主導治験*3の実施を進めています。本医師主導治験は、虚血性心筋症患者を対象とし、予定被験者数を10症例とする試験デザインとなっており、2020年11月に主施設である大阪大学で試験計画前半の3例の移植を完了し、全例が経過が順調であり、大阪大学以外の施設でも移植を行う、試験計画後半に入り、今回の順天堂医院でのiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた医師主導治験の実施が実現されました。

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